薩摩半島北部の紫尾山そばの深い山が連なる現場。田中さんが受け持つ現場はこの山々をぬうように架けられる橋梁だ。
この仕事には構造物が完成する過程を現場で見ることができる喜びがありますと語る田中さん。現場では作業員の方たちと仕事の流れなどを綿密に打ち合わて現場の進捗を確認する監督補助をしている。田中さんは、現場のみんなで工事を進める過程にも喜びを感じるが、完成した後に感じる達成感も大きいですと話す。橋という構造物を作り上げることは本当にやりがいのある仕事なんですという熱い職人魂が伝わってくるような話を聞くことが出来ました。
田中さんの朝は朝礼から始まる。その後ラジオ体操があり、そして現場で測量、工事が規格値内に収まっているかなどを確認していく。現場の作業員の方々とも仕事の流れをその都度確かめ合いながら工事がスムーズに進められるよう気を遣う。夕方は現場を点検し、飛散物などが残っていないか見回り現場を引き揚げる。
田中さんがコーアツ工業に入社したのは、高校で橋の模型を作る実習があり橋に興味を持ったことがきっかけだった。就職は県内希望だったが、鹿児島で橋梁工事を専門に行っているのがコーアツ工業だったのだ。担任の先生の勧めもあり、興味がある分野に就職したいと決心した。
田中さんが仕事場で活用しているアイテムは『安全帯』だ。橋の工事なので高所作業が多く、自分の身を守るためにも安全帯の点検、使用は欠かせませんと話す。朝現場で仕事に取りかかる前に安全帯を着用していると自然と身も引き締まり、仕事に対する気持ちの準備も整うそうだ。安全帯の腰袋には使いやすい道具を好きな場所に装着し、自分だけのオリジナリティのある腰袋にして使用しているという。
【入社を考えている人へメッセージ】
コーアツ工業は橋という構造物を作る会社ですが、構造物を作るという仕事にはやりがいと大きな達成感があります。また、作った後(工事が終わった後)もその場所に自分が携わった物があるというやはり達成感と、もちろん地図にも残りますから、地図と記憶に残る仕事です。達成感は本当に大きい仕事だと思います。
仕事の疲れを癒やしたい時は、休日に買い物をしたり、友達とドライブや飲みに行ったりしますと話す田中さん。今は上司と一緒に現場の管理業務に忙しい田中さんだが、いつかは自分の現場を持って、自分一人で色々と決められるようになりたいそうだ。一国一城の主という感じで自分で大きな現場を取り仕切ることの格好良さに憧れ目標としている。
橋という構造物に対する熱い想いを色々と語ってくれたが、今まで不便をしていたところに橋が架かることによって利便性が増し、そこを行き交う人たちの役に立っているという想いもやりがいに繋がっている。入社1年目にキツイ現場もあったが、キツさがあった分その時の達成感は倍増されて感じましたねと笑って話してくれた。